Wedding Column
結婚準備の基礎知識
結納とは、しきりたりにのっとり両家の縁を結ぶ伝統的な儀式の場のことをいいます。
仲人が使者として両家を行き来し結納品を納める正式結納と、床の間がある料亭の和室などに両家が集まり結納品を交わす略式結納があります。
近年、略式結納がほとんどですので今回は略式結納について紹介します。
当日までの準備について
会場
料亭やホテルの和室で行います。
ホテル:「結納プラン」などがあり結納品の準備など全ておまかせができ、おすすめです♪
料亭:費用と利便性のバランスがいいという点で人気があるようです。
費用は基本的に飲食代だけなので、ホテルや式場と比べると控えめです。
服装
服装の格を両家で揃えましょう。
男性:和装の場合は紋付羽織・袴、洋装の場合はブラックスーツ
女性:和装の場合は振袖、洋装の場合は黒以外のキレイめワンピース
進行
仲人がいない場合は、一般的に男性の父親が進行役をつとめます。
父親が不在の場合は、「男性本人」・「男性の母親」・「男性側の親戚」などがつとめてもOK!
結納品について
用意するもの
結納品:新郎新婦によい事があるようにと、お祝いの意味が込められているもの(下記に詳しく記載しています)。
結納金:男性側から女性側へ贈られるお金のこと。
結納返し:「結納」に対する「お返し」のこと(下記に詳しく記載しています)。
結納品をそろえる場合
ホテルで準備してくれる場合もありますが、自分たちで準備する際はデパート・専門店で購入できます。
関東から北は「関東式」、関西や中四国、東海、北陸などは「関西式」で結納品・並べ方・結納返しにもちがいがあります。
<関東式の結納品/9品目>
①家内喜多留(やなぎだる)
酒料の意味で、現代はお酒代・お食事代として現金を包むものです。
②末広(すえひろ)
純白の扇子のことで
純粋無垢や末広がりを意味します。
③友志良賀(ともしらが)
白い麻紐や麻糸を束ねたもので、
「2人が白髪になるまで仲睦むつまじく」を意味します。
④子生婦(こんぶ)
昆布のことで
「子宝に恵まれるように」を意味します。
⑤寿留女(するめ)
イカの干物のことで、
保存がきくことから「幾久しく(いくひさしく)」いつまでもながくという意味があります。
⑥勝男武士(かつおぶし)
鰹節のことで、
男性のたくましさや強さを意味します。
⑦御帯料(おんおびりょう)・金宝包(きんぽうづつみ)
結納金を包んだものをさします。
⑧熨斗(のし)
干しあわびを伸ばしたもので、
長寿を意味します。
⑨目録(もくろく)
結納品目を箇条書きにしたものです。
★飾りかた
赤い毛せんを敷いた上に白木の台をのせ、上記の①~⑨を左から順にかざります。
飾る際は、品目の端を重ね「幸せが幾重にも重なるように」と心を込めながら並べましょう。
<関西式の結納品/9品目>
関東式と違い、目録は結納品に含まれていませんが用意します。
①柳樽料(やなぎだるりょう)
関東式の「家内喜多留」に当たるもの
お酒代のことで、結納の場の酒代として包んだものです。
②松魚料(まつうおりょう)
食事代のことで、結納の場の食事代を包んだものです。
③末広(すえひろ)
④高砂(たかさご)
老夫婦人形のことで、夫婦がいつまでも
仲睦まじくいられるよう願いを込めたものです。
⑤子生婦(こんぶ)
⑥寿留女(するめ)
⑦小袖料(こそでりょう)
結納金のことで、関東式の「金宝包」に代わるものです。
⑧長熨斗(ながのし)
干しあわびを伸ばしたものです。
⑨結美和(ゆびわ)
結婚指輪のことです。
★飾りかた
赤い毛せんを敷いて3×3列で1つずつ白木の台に並べます。
一番奥左端から右へ
「松魚料」・「柳樽料」・「小袖料」
中段左端から右へ
「末広」・「高砂」・「長熨斗」
一番手前の左端から右へ
「子生婦」・「結美和」・「寿留女」
※③⑤⑥は関東式と同じ意味を表しています。
正式結納の場合、結納品は9品用意するのが一般的ですが
5品または7品の略式結納品を選ぶ方もいます。
結納返し
結納返しとは、新郎側から贈られた結納品に対するお返しのことです。
目録・御袴料(結納金)・結納品をセットで贈ります。
ただ、最近は地域性や家の考え方によってお返しをしないこともありますので、それぞれが両親に確認し双方問題なく進むようにしておきましょう♪
近年は結納を行わず、顔合わせのみにされる方もいますので両家のご意向は必ず確認しましょう。
結納を行うことで結婚する実感がおふたりだけではなくご家族にも感じていただけることと思います。
ぜひご検討くださいね♪
記事を書いた人
マロンウエディング / 編集部